俺と葉月の四十九日
安田の死を受け入れ…変化を受け入れ…その中で努力していく。

試練…それが俺の試練?


「ソレ、重過ぎるぞ…」

耐えられるのか?
俺…そんな試練をクリアできんのか?


「重いのは当然だ!安田サンが与えた試練だぞ!」
「安田が?」
「そうだ!安田サンの死の悲しみに比べたら、それくらいできなくてどうする!覚悟を決めろ!」

熱弁するブル田。


安田の死から学ぶ…覚悟…聖矢さんも言ってた。


何だろうな…。

ブル田から聞くと、励まされている気がする。

前を見ろ…なんて。


「ありがとな、ブル田」
「礼を言われる意味がわからん!」

ブル田はつんと横を向いた。
耳赤ぇぞ?


「くそ!圭介が長話をさせた為に、アイスが溶けてきたぞ!」

俺のせい?


溶けてきたアイスを必死で飲んでいるブル田。

「だが…」

アイスだらけの口のままで言葉を続けてきた。

「安田サン昇天後も…仕方が無いから…圭介とは付き合いを続けてやる」

思わず吹き出した。
マジで素直じゃねぇってか、ひねくれすぎ!

「ああ、俺からも頼む…ブル田とは親友になるかもな」

「思い上がりだ」


そう言うブル田は、顔中が真っ赤だった。
< 229 / 267 >

この作品をシェア

pagetop