俺と葉月の四十九日
「ストーカー?!恐っ!」
「何で俺がお前をストーキングしなきゃならねぇんだ!」

しかもユーレイに恐って言われた!



「安田、お前さぁ…」
「彼女から離れたまえよ!三谷圭介!!」


「「…はぁ?」」


突然、叫びの様な声が屋上に響き、俺と安田は声を合わせて呟いた。


何?今の叫び。
微妙に声が裏返ってた。


見ると、ドアの方からこちらに向かって歩いて来る男子一名。


歩調とリズムが、小学生の運動会の行進の様だ。
しかも右手右足が一緒になってる!

何?あいつ…ウワッ!背ぇ小っちゃ!
中学生?
いや、あの制服はうちの学校。


つーか今…俺の名前呼んだ?


「ブル田だ」


安田がポソっと言った。
ブル田って、あの例の?

「安田のクラスメイトだよな?」
ウンと、安田はうなづいた。

「本名、古田竜馬またの名をブル田」

偽名?

「何でブル田?」
「わっかんない!」

わっかんないって…クラスメイトって言ったよな?


古田竜馬、またの名をブル田は、奇妙な行進を俺の前で止めた。
睨む様に見上げてくる。

さりげなく目が泳いでるし。



顔はマジでかわいい。
童顔っつーか、女…いや、少女顔?
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