俺と葉月の四十九日
葉月は、ポカンと口を開けた。
「圭ちゃん……」
「キスしていい?葉月」
再び聞いた。
葉月は開いた口をゆっくりと戻した。
慌てているんだろう。
俺を見る視線が泳いでる。
「キス……」
噛み砕いてるし。
「でっでも、私ユーレイだしっ」
「知ってるよ」
残酷なくらいに。
「手も繋げなかったしっ」
「できるよ」
「え?」
「今なら、できる」
本当にそう思ってた。
今なら触れる事ができる。
根拠はなくても、それを疑ってはいない。
葉月はうつむいた。
「そう…なのかな」
「できる」
断言する俺を葉月は見つめ返す。
ごめんな?
でも…最初で最後だから。
「俺の、最後のワガママ」
言って笑った。
落ち着いたのだろうか、葉月も…笑う。
「最後だから、魂に深く刻み込まれる様なキスしてよね。圭ちゃん」
葉月の悪態。
多分、照れ隠し。
「バカじゃねぇの?お前」
俺の、照れ隠し。
お互い、笑いながら顔を近付けていく。
全然ロマンチックじゃない、でも俺達はこれでいい。
幼なじみだから。
葉月の透ける身体…。
触れる、触れたいんだ。
それ以上、何にも望まない。
「圭ちゃん……」
「キスしていい?葉月」
再び聞いた。
葉月は開いた口をゆっくりと戻した。
慌てているんだろう。
俺を見る視線が泳いでる。
「キス……」
噛み砕いてるし。
「でっでも、私ユーレイだしっ」
「知ってるよ」
残酷なくらいに。
「手も繋げなかったしっ」
「できるよ」
「え?」
「今なら、できる」
本当にそう思ってた。
今なら触れる事ができる。
根拠はなくても、それを疑ってはいない。
葉月はうつむいた。
「そう…なのかな」
「できる」
断言する俺を葉月は見つめ返す。
ごめんな?
でも…最初で最後だから。
「俺の、最後のワガママ」
言って笑った。
落ち着いたのだろうか、葉月も…笑う。
「最後だから、魂に深く刻み込まれる様なキスしてよね。圭ちゃん」
葉月の悪態。
多分、照れ隠し。
「バカじゃねぇの?お前」
俺の、照れ隠し。
お互い、笑いながら顔を近付けていく。
全然ロマンチックじゃない、でも俺達はこれでいい。
幼なじみだから。
葉月の透ける身体…。
触れる、触れたいんだ。
それ以上、何にも望まない。