俺と葉月の四十九日
「知ってたか?安田」
「ん?ひらなひ」


既にプリン食ってる!
いただきます、言った?



「って言うか、ブル田、何でここに招待したの?私ユーレイだし、圭ちゃんだって今日が初対面だよ」
安田が言った。


そう!ソレだよ!!

別に俺、こいつと仲良くねぇし、なりたくねぇし、今日の昼休みに敵(ブル田妄想)としての初対面だろ?

聞きてぇな、理由ってやつ。


ブル田は無言だ。

無言でコーヒーに砂糖を入れている。
三杯、四、五…入れすぎじゃね?!


それをおもむろにすすったブル田は、幸せそうにため息をついた。


「三谷圭介」

エ?俺?

「貴様は四十九日を知っているか?」
「あ?あぁ、安田に聞いた」

ブル田は安田に視線を移した。

「ウン、圭ちゃんに教えた
よ」
「では安田サンは、四十九日には昇天しなければいけない事を理解しているのですね?」
「うん、何となく」

なら良かったと、ブル田は笑った。


「人間は死ぬと、上へ昇らなければならない。つまりあの世。そして次の転生まで、まぁ、魂の浄化レベルにもよるが、約150年から300年の年月を修行に費やす」


「「300年?!」」

俺と安田は同時に叫んだ。
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