俺と葉月の四十九日
え〜っと…どうしたら?


「バッカみたい!!」

国立が叫んだ。
やっぱ泣いてるし。
つか今、馬鹿って言った?

「やっぱ先輩憑かれてんじゃん!」


何でそうなんの?!


「ちょっ…!国立!」

国立は泣きながら出て行ってしまった。


え―…ちょっと待てよ。
俺のせい?

……寒い。

訳わかんねぇ。
何であんなムキになってんの?
泣く程か?

つか何で泣くの?
俺そんなひどい事言った?

いや、国立の方がひどい事言ったよな。


あ〜!面倒臭ぇ!

どっちが悪いとかどうでもいい!
俺にどうこう言う暇があんなら彼氏かまってやれって!



「…泣かしたんだ」
「うわっ!?」


や…安田!いつの間に背後に?!

ユーレイって気配を消せんの!心臓に悪い!


安田は床にしゃがみ込んで、膝に頬づえをついてる。
パンツ見えっぞ?

「今の子、圭ちゃんの元カノだよね?」
「…ああ」

思わず頭をかいた。
見られてたのか。

「何で泣いたの?」
そこまでは見てないのか。
少し安心した。
見られたくねぇし、聞かれたくねぇ。

安田にだけは。

「言いたくねぇ…」

言えねぇ、安田の悪口聞いたから…なんてさ。
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