俺と葉月の四十九日
くそ――おっ!!
お涙ちょうだい作戦だったのかよ!!


この女、ユーレイだと言う理由じゃなく本性が恐ぇよ!

まんまとひっかかってんじゃん!俺!

だって笑ってるし…安田笑ってるし!


「起きて映画行くんだよ圭ちゃん。言ったからね、聞いたから、私」


うあ―――!!


…もう一回寝てやろうかと思うけど、多分腹が立って眠れねぇよ!
作戦なのか?コレも!
計算高っっ!!


振り回されてる…俺、安田の掌の上で転がされてる気分だ。

全てお前の思惑通りか?

恐ぇ…マジ恐ぇ。


ブル田がくれた数珠と真言、安田には効き目ねぇのかなぁ…。



「早く用意しようよ?圭ちゃん。早くしないと夜中にモー娘歌って踊った事、ブル田に言っちゃうから」


脅迫入った?!


「お前がやらせたんじゃねぇか!」
「ルールだもん。男ならやり遂げろ」

何をだよ!!



…っち。

仕方ねぇ、騙されたのは俺だし。

怒るのも疲れた。

もういい…わがまま聞いてやる。


でも…。


「これで勝ったと思うなよ!」
「あはは!ブル田みたい」


…度重なる屈辱。

クソッ!絶対今夜は安田にモー娘踊らせてやる!!
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