俺と葉月の四十九日
結局俺は安田のしおらしい作戦に引っ掛かり、こうして映画館へと向かっている…。
「なんかイイ感じ〜♪青空♪海♪…」
安田は、かなりの上機嫌でオレンジレンジを熱唱中。
悔しい…何か納得できねぇ。
そりゃ安田はいいかもしれねぇけど、騙された俺は後味悪いっつーか…。
「はい!次圭ちゃん」
「はあ?」
マイクをバトンタッチする仕草で、俺に手を差し出してくる安田。
やだよ。
「つか、安田って音痴だよな?」
そう、安田は音痴だ。
リズムが取れていればいいと思ってるのか、音程がめちゃくちゃ。
半音下がり、半音上がり…まるでジェットコースター並の激しさだ。
音痴にも程がある。
安田は不本意だと言わんばかりに目をつり上げた。
「何で圭ちゃんは音痴って言うの?音痴じゃないよ!」
「お前、自分で気付かねぇ?」
「圭ちゃんだけだよ!音痴言うの」
「あまりにひど過ぎて、言うのためらうんじゃね?」
自覚がねぇのも考えものだ。
まぁ今歌ってたって、俺以外に聞こえねぇだろうけど。
「圭ちゃんの言い方の方がひどいじゃん」
ブツブツ言ってる。
それでもまだ歌い続ける安田は、かなり神経太いよ。
「なんかイイ感じ〜♪青空♪海♪…」
安田は、かなりの上機嫌でオレンジレンジを熱唱中。
悔しい…何か納得できねぇ。
そりゃ安田はいいかもしれねぇけど、騙された俺は後味悪いっつーか…。
「はい!次圭ちゃん」
「はあ?」
マイクをバトンタッチする仕草で、俺に手を差し出してくる安田。
やだよ。
「つか、安田って音痴だよな?」
そう、安田は音痴だ。
リズムが取れていればいいと思ってるのか、音程がめちゃくちゃ。
半音下がり、半音上がり…まるでジェットコースター並の激しさだ。
音痴にも程がある。
安田は不本意だと言わんばかりに目をつり上げた。
「何で圭ちゃんは音痴って言うの?音痴じゃないよ!」
「お前、自分で気付かねぇ?」
「圭ちゃんだけだよ!音痴言うの」
「あまりにひど過ぎて、言うのためらうんじゃね?」
自覚がねぇのも考えものだ。
まぁ今歌ってたって、俺以外に聞こえねぇだろうけど。
「圭ちゃんの言い方の方がひどいじゃん」
ブツブツ言ってる。
それでもまだ歌い続ける安田は、かなり神経太いよ。