Vanilla Essence



その他、色々な経緯を辿って今に至る。本当のことを拓巳に吐かせたのは、既にここへ入ったあとだった。


「最悪…」


昂がそう言って舌打ちした時、部屋の扉がゆっくりと開いた。




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弥生に引っ張られてきたところは、412号室の前。既に、珠希の顔色は悪かった。


「あ―、楽しみ♪」


弥生が言う。一方の紗由美と珠希が早く帰りたい…その一心だった。



そんな2人の心情など何も知らない弥生は、ゆっくりとドアノブに手をかけた。



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