Vanilla Essence
1時間半をかけて、彼女は学校へ向かう準備を済ませる。
紗由美がローファーを履いている時、乾いたチャイムの音が家中に鳴り響いた。
その音を聞き、彼女は慌てて靴を履くと、鞄を持って家を出た。
家を出てすぐ、紗由美の前にいるのは、165㎝程の身長を持った、黒髪をショートにした女の子。
「紗由美、おはよう」
その人は、にっこりと挨拶をした。
それにつられるかのように、紗由美もその人に笑顔で挨拶したのだった。