Vanilla Essence
だからなのか、紗由美は何故か、この2人に自分を知ってもらいたいと思った。
ちゃんと友達だから、昂が好きだから。隠し事なんか、したくないから……
暗い過去だけど、絶対に忘れられない、過去だけど………
「あのさ…」
紗由美は立ち止まって、重い口を開く。それに反応して、3人とも立ち止まった。
「どうしたの、紗由美?」
「城田君と梶君に聞いてほしいことが、あるんだよね…」
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