樂園の疵
「あのコの知り合いなんっスか?
ウチらも
せっかく彼女と知り合ったんだし
みんなで仲良く飲みません?」

…ぐぇ
考えてなかった展開


ソレは無理って諦めて貰おうと
気を遣って少し喋ってたら





普通になごんでしまった…
普通に大爆笑するよーな話まで披露されて
ワシも一気を披露

…こうなると一緒に呑むのを断る理由が見つからん
ちゅーかイイ奴らぢゃね?

そしたら
いきなり後頭部をバシって叩かれた

振り返ると可憐
「何を楽しく盛り上がってるよ」
状況解ってるのか解ってないのか微妙な表情
可憐がいらんコト言ったら
なごんでた空気がパーになっちゃう

「私も混ぜてよ♪」
どっかりと座り込んだ
ガテン系からは
「あのコも呼びましょうよ」
「アンタら嫌われなきゃ勝手に来るら」
そんな微妙な可憐の発言も誰一人気にせず
肝心の強引にナンパされたコだけがウチらのテーブルでポツンとしてる
まま
あのコは
ほっときゃ勝手に帰るだろ

可憐も居座り楽しく盛り上がって
ちぃとトイレにワシ立ち上がったら
やっぱウチらのテーブルでポツンと待ってた

ナ…ナゼ帰ってない

「まだいただ?
もぅ帰っても平気だに」
「私の為に
無理してアイツらと飲んでるのに…」

泣きだしちゃった
面倒臭い話はコッチか…
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