まるごと愛してる。
校舎を出ると、グランドで運動部が動いてるのが分かった。

「暑いのによくやるよね~…」

まぁ頑張ってて凄いと思うけど。

「夏休み中に引退試合あんだろ。」

ふ~ん…

興味なさげに見てるとサッカー部が目に入った。

正確にはサッカー部のある人が目に入った。

「…あの人、ちょっとカッコイイじゃん。」

茶髪で、軽そうなイメージを受けるのに汗だらけで動いてる人が見えた。

「あの茶髪?」

そう聞く巧に私は頷いて見せた。

「壱哉先輩だな。」

「いちや?」




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