10年彼女
彼女が走り去り、1人になった俺。

本当に驚いた。

『どうぞ。』と言って俺の手に飴を乗せた彼女は、俺に李梨を連想させた。

彼女のことが頭を巡る。

そして、同時に李梨の事も。

あの子は李梨に似ていた。

顔とか髪型じゃなくて、

雰囲気みたいなもの。

儚げで優しい、柔らかな雰囲気。

あの子を見ると、李梨を思い出さずにはいられない。

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