10年彼女
「な、夏美はやいよっ!」

息を切らして教室に入ってきたのはあの子だった。

李梨に似た雰囲気のあの子。

「あ…。」

「あ、ごめん美波!」

俺を見て止まったその子は美波というらしい。

「美波ちゃんもおいで。」

入り口で止まったその子を、蓮が促す。

「ほら美波、自己紹介!」

「えと…河本美波です…。」

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