僕の好きな君
僕の

「フツー、かきごーりは苺とミルクの組み合わせなのっ!!」

………開始早々、すんません。

「「いや。フツー、宇治金時だよ」」

「そこは間をとってレモン」

「ミルクって…やっぱアレしか想像できねぇ!!男のっ…」

「放送禁止になることは言うなよ」

「くっ…!!」


僕の言葉に反応した君は呟いた。

「放送禁止になることっ…?なにそれ」

「純粋純白、あゆちゃん食いついたぁー」


あゆ………。

僕は少しだけ頭を抱えて溜息をついた。

「あゆ、気にしちゃダメよ。気にしたら負けよ」

「あゆ…負けちゃうの?」


そんな悲しそうな瞳をするなよ、あゆー…。

「とりあえず今日はこれで終わり。帰ろう。あゆがこれ以上混乱しないためにも」

「「さんせーい」」

「うー…?」

皆の賛成をもらえた事だし…

僕はゆっくり立ち上がり、あゆの襟を引っ張った。

「あゆ、帰るぞ」

「えー…もー帰っちゃうのー?あゆ、まだ皆と喋りたいよー」

「もう下校時間過ぎてるし。親に言いつけんぞ」

「あゆ、帰りますっ!」

くそ可愛い反応め…。

「じゃあな」

「じゃあー、バイバイーみんなぁー」

「またね、あゆ」

「「また明日ーあゆちゃんー」」

「ばいばーい」


くそ…オレには一言も無いのかよ。

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