合い鍵
あ、兄貴だと!?
「え!?悟くん…?何でここにいるの?」
同じクラスの悟くん。
まじめでいつも難しい本を読んでいる。
「…ここ俺の家。」
「天宮悟は俺のお兄ちゃん♪」
ええ━━━!?
驚きで口をパクパクする。
「似てない…」
茶髪パーマでガッシリめの健人に対して黒で短めの髪、細身な体の悟くんはどう見ても似てない。
「今いいとこだったのに♪」
そう言って私の肩に手をおく。
その手を叩いてやった。
コホンッ
「2人暮らしなの?」
「うん♪」
1人暮らしだと思ってた…
「兄貴♪今日は亜実泊まるから。」
「━━━はぁ!?」
私と悟くんが同時に健人を見た。
ちょっと待ってよ!!
「なんで泊まることになってんのよ!」
聞いてない!!