彼女と僕の夏休み〜天然王子=俺様彼氏②〜
「キス…」
那智が小さく呟く。
「うん。那智以外の人として、ごめん」
「あの人とは、今日、初めて、会ったんだよね?」
単語を一つ一つ区切り、俺の目を見ながら、確かめる那智。
俺は誠意を込めて、那智の目を見つめた。
「そうだよ。俺は那智の、那智だけの彼氏。」
那智は確かめるように、俺の目をしばらくの間見つめていた。
やがて、俺の首に両手を回し、
ぎゅぅっ、と、しがみついた。