彼女と僕の夏休み〜天然王子=俺様彼氏②〜



俺は、欲望のままに、
那智の体に指を這わせた。

白くて、滑らかで、柔らかな、那智の肌。

少し高くて、色っぽい、那智の声。

大きくて、濁りのない、少し潤んだ、那智の瞳。


全てが心に突き刺さる。
切ない。

俺は、涙が出そうになるのを堪えた。

好きって気持ちは、飽和状態になれば、涙となって溢れるものなんだな。


「シオ、……お…お願い」

那智の声に、俺は従った。

規則的に揺れる声。



< 160 / 196 >

この作品をシェア

pagetop