【短編】少年王子と彼女
『……行くべきだっ!!』
「ちょっと!!そこのアン……」
グイッ
えっ…
しゅ、瞬?!
私は急に瞬に腕を引っ張られ、瞬の腕の中にスッポリとおさまってしまった。
そして、それと同時に瞬が言葉を発する。
「ちょっとコイツに言わなきゃならないことがあるんだった。スマンな。」
え?言わなきゃならないこと?
「え〜…何それぇ〜。つぅか、結菜じゃん。結菜に用事とか意味不明〜。」
え…
いや、私の方が意味不明なんだけど…
いきなり引っ張られたし。
「つ-ことで、俺等は退散します。」
えっ…ちょっ……
どこに連れていく気よ〜!!!