ソーダ恋。



「海。」

あたしから顔を背ける海。

なんで、目も合わさないの?


「…海。」


「南美。」


「え?」

やっと合った海の目は
どこか悲しそうな目をしていて


少し黙り込んだ後、また反らされてしまった。



…海?


「何で…ケンカなんてしたの?」


「………。」


「海、何かおかしいよ。」

「…別におかしくない。」

「だったらなん…」


「南美には関係ない。」


え…


もうこっちを、向いてもくれない海の口から
言われた言葉。


あたしはその言葉に何も言えないまま


海が保健室から出て行く音を聞いた。
< 43 / 64 >

この作品をシェア

pagetop