ソーダ恋。


…全く…理解が出来ない。

ケンカの原因が

ウルフヘアーの男を殴った原因が

これだって言うの?


何で…

暫くの沈黙をつくった後
あたしは口を開いた。


「バカじゃないのっ?!」

何で…そんなことで
ケンカなんかしてんのよ。

そんなこと、どうだっていい

誰がどう思おうとあたしにはどうでもいいのに


「…そんなことでっ…」


「“そんなこと”じゃ、なかったんだよ。海くんにとっては。」


「そんなことだよっ!!」


あたしなんかの事に…
何でそんなくだらない事に…


あたしは海の
何でもないでしょ?


どうしてそんな事したの?

そんな事の為に
人を殴って、殴られて

どうしてそんな事すんのよっ…!



「ほんっとに…バカ!」


乱暴に教科書を鞄に詰めてあたしは立ち上がる。



「よっぽど南美が大事なんだね。」

なんてクスクスと笑う小春。
< 49 / 64 >

この作品をシェア

pagetop