ソーダ恋。


「…行くぞ、南美。」


「えっ…」


あたしの右手を引いて、歩き始めた海に

正直驚いた。



「…南美。」

学校を出て、近くの商店街に差し掛かったとき

ポツリと海が口を開く。


「アイツの事…好き?」


「……はあ?!」

アイツ?!

アイツって…ウルフヘアーの、アイツ?!


な…何言ってんの??


「意味がわかんない。」

“へ?”と言うような顔をして振り返った海に


あたしの中で……何かの糸が切れた。


大体そんな事より、

「学習会休んで、今まで何やってたの?」


「え…?…あー、アイス買ってきた!」

明らかに、引き攣った顔の海が出した

ソーダアイス。


「……しらばっくれる気?」


「…怒んなよ。」


「怒るに決まってんでしょ!!」

海、一体何をしてたの?
20人って何?

どうゆう事なの?
< 53 / 64 >

この作品をシェア

pagetop