ソーダ恋。
「…行くぞ、南美。」
「えっ…」
あたしの右手を引いて、歩き始めた海に
正直驚いた。
「…南美。」
学校を出て、近くの商店街に差し掛かったとき
ポツリと海が口を開く。
「アイツの事…好き?」
「……はあ?!」
アイツ?!
アイツって…ウルフヘアーの、アイツ?!
な…何言ってんの??
「意味がわかんない。」
“へ?”と言うような顔をして振り返った海に
あたしの中で……何かの糸が切れた。
大体そんな事より、
「学習会休んで、今まで何やってたの?」
「え…?…あー、アイス買ってきた!」
明らかに、引き攣った顔の海が出した
ソーダアイス。
「……しらばっくれる気?」
「…怒んなよ。」
「怒るに決まってんでしょ!!」
海、一体何をしてたの?
20人って何?
どうゆう事なの?