ソーダ恋。


「海…何してたの?」


「………ケンカ。」

俯いた海が、小さく呟く。

「誰と?」


「…………ミサト先輩のツレ達。」


“ミサト先輩”

その人は、海には関わりのない人のはず。

関わりがあるのは…あたし。


「…何で…そんな事になったの?」

声が、震える。

海を、巻き込んだ。
あたしが…

「………俺が、ミサト先輩のツレ20人と相手したら、もう南美に関わんないって条件だったから。」


「…っ何でそんな事するのよっ!!
海には関係ない事でしょ?!」

視界が滲む。

巻き込みたくなかったのに。

迷惑かけたくなかったのに。

海が…大切だから…


「…何でそこまで怒るんだよっ?」


「あたしに、拳つくるなとか言ったくせに
何で自分がケンカなんかするのよっ!!」


「…なんだよ…そんな事で怒んなよ。」


……そんな…事?


「……海は…何もわかってないっ!!」


握られていた右手を振り払って
あたしは歩き始める。


「みなっ…!」
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