ソーダ恋。



あ……ありえない。


めちゃくちゃすぎる…。



「はい、おーわり。」


なんて上機嫌に水でっぽうを片付けている。


なんだ、こいつ。



「初日から、散々だね。南美ちゃん。」


…笑うと、 ネコっぽい。



「…なんで名前…」


「聞いてたから。呼名。…あっ。俺は、海(カイ)。よろしくっ!」


…海、か。

「よろしく。…呼名って、式の?」



「うん、目立ってたしね?入学式。」


「………ふぅん。」


目立ってたんだ?あたし。やっぱり赤髪のせい?


「綺麗な色だよな。髪。」

「え?」


「いーなー!赤髪なんて。」


…へぇ、

初めて言われた。そんな事。


この髪を見たら

怖がるか、面白がるか
たいていどっちかなのに。


「…ヘンな男。」


「え?そう?」


金きんの髪を風になびかせて

ニッ、と得意げに笑うヘンな奴。
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