ソーダ恋。


「…明日、あげる。」


「…へ?あたしに?」


「うん。」


「なん…」


「だから今日はこれっ!」

あたしの言葉を遮って、目の前に差し出したのは

さっきのソーダアイス。


「…つっても、南美のアタリ棒で交換したやつなんだけど。」


目をぱちくりさせるあたしに


「半分こしよーぜ。半分こ。」

一口ぱくりとソーダアイスを食べた海。


「んっめー!ほら、南美も食えば?」


「え、あ、うん。」


…何で明日?

とりあえずアイスを受け取ってあたしは海を見る。


「…何で明日なの?」

「へ?」

それに
何で、あたしに?


「明日、誕生日じゃん。南美。」


「……え?」


あっ…!!

ああーーっ!!


「…ぶっ、忘れてたの?」

わ、忘れてた!


……てか、海…


……………そのために?


そのために……バイト…してくれてたの?


「…南美?」


海………


「…ぁり…がと。」

「え、南美…?泣いてんの?」


「な…泣いてない!」


「…南美、」


「…うん?」


「やっぱ、俺の彼女になってくんね?」


……だから、………バカ。
もう、とっくに海はあたしの彼氏だってば。


「…いいよ。」

「えっ…」


「でも、一つだけ…。」

「…ん?」
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