草食系鈍感彼氏の射止め方
週の前半は早く授業が終わるって言ってたから。
アタシは腕時計を見た。
16時半。
じゃ、もういいかな。
思わずアタシは彼に電話をした。
どうして?
なんでだろう?
呼び出し音を聞きながらそういえばいつも彼はアタシがいい状態ではないとき助けてくれたっけ。
そんなこと思っていた。
スーパーマンとか王子様とか。
そんなんには到底、
値しないけど。
でも…。
「…はい」
あ、彼だ。
「えっと…あの」
アタシは電話をしたものの何の話をしていいのかわからなかった。
こういうとき。
なんて言えばいいんだろう。