草食系鈍感彼氏の射止め方
そっか。
美月でも難しいのか。
「でもすべては相手を信用せんとはじまらへんことやからね。
頑張るんやで!設楽!」
彼女はアタシの両手を掴んでゆすりながら大袈裟に言った。
相手を信用してからじゃないと始まらないのか…。
「だから。
電話かけないとかかかっても出ないとか言うたらあかん。
電話ないんやったらまたこっちからかけたらええやん?
アタシ電話したろっか?」
いたずらっぽく美月は笑った。
アタシは慌てて
「いや、それはいいから。
自分でするから」
そう言って笑って断った。