草食系鈍感彼氏の射止め方


「遼ちゃん…」


「なんですか?」


「前にアタシのロザリオのネックレスを探してくれたことあったやん?」


「あぁ…、ありましたね」

遼ちゃんは天井を見上げながら思い出すように答えた。


「あのネックレスって雫石さんがくれたもんやってん。
アタシ雫石さんのこと好きで雫石さんもアタシのことが好きやって思ってた」


突然、何話し始めてるんだろ、
アタシ。

でも言葉が止まらない。


「でもアタシの好きとあのひとの好きの種類は本当は違うもんやって…。
妹みたいに、好きっていう言葉ってすごく便利ええよね…」


彼は黙ってアタシの話を聞いている。


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