草食系鈍感彼氏の射止め方
アタシはのびてる男を指差して聞いた。
「もしかして…
これ…遼ちゃんが…?」
だってそういうイメージなかったから。
どっちかというとそういう攻撃的なところって今まででも全く感じられなかったし。
なんだか意外…。
「あ?あぁ、
帰りが遅いから様子を見に来たんです」
アタシのこと、
助けてくれたんだ。
…と思ったら遼ちゃんはアタシがしりもちついたときに手放してしまったバルサミコ酢の入ったスーパーの袋を拾い上げて中身を確かめる。
「あーよかった。
ビンやし割れたら終わりですからね」
安心したように言った。