草食系鈍感彼氏の射止め方
そしてコンロの火をつけてステンレスのスパチュラを炙った。
「わぁ…!
赤くなってってる」
アタシは熱で赤くなっていくスパチュラを不思議にながめた。
「で、これをクリームブリュレの上に載せてるカソナードに触らない程度でなでる…」
「あ、ちょっと焦げができてる!」
アタシは嬉しくて思わず声に出す。
遼ちゃんもそんなアタシの表情をみて喜んでいるようだった。
「これを2回くらい繰り返すんですよ。
じゃ、スパチュラ洗いますから。
次、うめちゃん、やってみてください」
「うん」
アタシは彼に言われたとおりにスパチュラを炙り始めた。