草食系鈍感彼氏の射止め方
なんでこんな肝心なときに泣いてしまうんだろう。
自分で自分が情けない。
泣けばどうにでもなるって思われたくないのに。
「…仕方ないですね」
そう言って静かに微笑んで遼ちゃんは家にあげてくれた。
いつものように。
いつもと変わらず。
彼は美味しいご飯を用意してくれて
そして2人で食べた。
あれ以来、
彼から連絡あってもずっと無視してたっていうのにアタシを責めることもしない。
そしてアタシはずっと肝心な話が切り出せない。
ただ時間だけがすぎていく。
話があるからってアタシがきたことをわかってるはずなのに。
彼は何も言わない。