草食系鈍感彼氏の射止め方

これじゃ何しにきたのかわからないじゃないの。

でも何も言えないかもしれないって、
こうなってしまう予感はあったかもしれない。

こんなことになる予感があったのなら始めから会って話すんじゃなくて電話かメールにしておけばよかったのに。


…それでもきっと。
アタシはこのひとに会いたかったから…
だから、
なんだろうなあ。



どれくらい時間が流れたのか彼が寝返りをうったその布のすれる音でアタシは我に返る。

いつまでここにいるつもり?
未練たらしい。

アタシはそのまま黙ってそっと部屋を出て行った。



「ごめんなさい。
もう会いません」


メモ残して。








< 300 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop