草食系鈍感彼氏の射止め方
「あー、そうや、
あの携帯のひととはどうなったん?」
美月は注文したクリームブリュレが運ばれてくるのを目で追いながら興味深げにアタシに聞いてくる。
「お待たせしました」
そして可愛いお皿に乗ったクリームブリュレがテーブルに置かれる。
「だーかーらー…。
なんもないって。
携帯返してもらっておしまい。
その続きはなんもあらへんのっ!」
なんで美月はこういう話が好きなんだろう?
まあ、
アタシも嫌いじゃないけど。
ひとの話を聞くのは好きだけど自分自身の話は…。
だって自分でもホントよくわかってないもの。