草食系鈍感彼氏の射止め方
そんな…。
もう会えなくなってしまうんだろうか…。
今でさえ会えないのが寂しいのに。
「だーかーらー。
そんな顔したらもう東京行きにくくなるやんか。
うーちゃんは笑ってる顔が一番可愛いねんから。
いつも笑顔でおってや?」
寂しがるアタシをできるだけ元気付けようとしているのか明るい声の彼。
「…はい」
アタシはうつむきながら静かに答えた。
それからプレゼントを買ってくれるという雫石さんとショッピングモールへと入りいろんな店を眺めていた。
「なんでもいいんですか?」
「もちろん」
あ。
あのアクセサリーショップ…可愛い…。
指差してアタシは言った。
「じゃ、あそこがいい」