首筋にナイフ
第一話


四月。オレは順調に進級し、高校二年生になることが出来た。


クラスもかわり、心機一転頑張ろうと思う。


当たり前なのか、ただ友達がいないのか、オレの周りに座ってるのは知らない奴等ばかり。


知ってる奴といえば、一年の時同じクラスだったやつ(別に仲はよくない)と、幼なじみのテツくらいか。


なんて思いながら担任が来るのを席に座って待っていると、チャイムが鳴ると同時に一人の女の子が入ってきた。


「ぎりぎりせぇーふ!!」


と叫んで教室のドアを開ける女の子。


すごいパワフルだ。


一番始めに目に入ったのはボサボサのセミロングの黒髪。


わざと髪をはねさせているようには見えない。


ボサボサがやっぱりしっくりくる。


そして、彼女とほぼ同時に担任がやって来て出席簿で彼女の頭をバシッと叩く。


ワッと教室が笑いで溢れる。


「今日は勘弁してやるが、次からは容赦しないからな」


担任は苦笑いしながら言った。




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