首筋にナイフ


「だったら、オレと小早川さんがかわって、先輩、小早川さん、オレの順番にするのはどうですか?」


「……その考えには至らなかった」


「至りましょうよ」


「二人とも、喋ってないで、もうすぐイチカが出るわよ」


小早川さんの一言で、オレ達の席替えの話はチャラになった。


「イチカさんは、何の選手なんですか?」


「バッタ……バタフライよ」


「そうなんですか」


とりあえずジッとプールを見つめる。





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