首筋にナイフ


「…………次」


「はい!」


彼女の番がまわってきた。


担任は飽きてきたようで椅子に座ってうとうとしている。


彼女は元気な声で返事をすると、勢いよく立ち上がりハキハキと喋り始めた。


「本城一香(ホンジョウイチカ)です。部活は水泳部に入ってます! バック……じゃなくて背泳ぎが得意です! よかったら試合見に来てくださいっ! よろしくお願いします」


そう言うと彼女は椅子に座った。


へぇ……本城一香っていうのか……。


てか、水泳部か。だから日焼けしているのかな。


なんて考えていたら彼女がまたオレの肩を叩いた。





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