首筋にナイフ
最終話
「ハルヒコくん……」
「高野くん」
「お、遅くなってごめん」
オレ達が行くと、もう二人とも帰る準備ばっちりという状態だった。
待たせてしまったかもしれない。
「え、二人ともオレへのリアクション無し?」
という吉川先輩のセリフにもリアクションをせずに、駅まで歩いた。
「あのね、ハルヒコくん」
「何?」
話しかけて来たのはイチカだった。
「私、さっき、ヨシノと話し合ったんだ。ゆっくり、慣れようって。だから、私もハルヒコって呼ぶね」
「あ、うん。そう言えばオレ、ドサクサにまぎれて勝手に呼び捨てにしてごめん」
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