首筋にナイフ


「そうなんだよ。だから、なんかガチなんじゃねぇのかって噂がたってんの」


「あー……成る程」


でも、噂は噂だろ。


もし本当だったら諦めるしかないか……。


「もしかして、本城さんに惚れちゃった? さっきもなんか親しそうに話してたじゃん」


「……かもしれない」


オレがそう言うと、テツは「マジかよ!」と驚いていた。


やはりこいつに言うのはまずかったか。


「大丈夫! 誰にも言わねぇよ」


とテツはニコニコしながらどこかへ行ってしまった。




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