―偽愛―
涙と鼻水と汗で グチャグチャのアタシの顔
アタシの唇
軽いkiss
何が起ったのか分からない…一瞬
海翔 何もなかったかのように また、アタシを抱き締める
さっきの…何?
相変わらず涙と鼻水と汗は 止まらない
海翔 泣くアタシを自分の部屋に連れていく
海翔の部屋の風鈴は チリンチリン 涼しく鳴る
アタシと海翔 立ったまま抱き締める
海翔の胸の中から 少しだけ外を見る
優人が見つめてる
“ごめん!ありがとう”
アタシ 瞬間的に海翔を突き放す
海翔も 外の優人に気付き すぐ離す
“…悪いな”
“ううん。アタシこそ…”
アタシ それ以上何も言わず自分の部屋に戻る