水瓶の中ー【短編集】
『異世界へ来た二人』
DとRが異世界にワープした直後の話。
この世界の科学者らしい集団の一人が言った。
「彼も連れて行くといいでしょう。数字にすごく強いようですから。」
Dは自分が行く事になっても、特に反対はしなかった。
彼の中の何かが興味をそそられたらしい。
「うむ、ここに来立ての者を連れて行くのは心配じゃが、そう言う者が一人でも多いのに、こしたことはないかもしれん。」
結局、もうあれこれ考えている暇は誰にもなかった。
「Dが行くなら私も連れてって下さい。」
Rは、この訳の分からない世界でDと離れるなんてできないと思った。
「駄目よ。あなたは残ってなさい。」
この集団の一人、Aは優しく、しかし有無を言わせない気迫を持って言った。
「大丈夫。必ず帰ってくるから、お願いだから私の妹とここで待っていて。本当は私だって行くべきではないけど、私しか道を案内できる人がいないから行くのよ。
その上あなたまで来られると正直、邪魔になるの。分かったわね。」
そこまで言われると何も言えたものではない。
DとRが異世界にワープした直後の話。
この世界の科学者らしい集団の一人が言った。
「彼も連れて行くといいでしょう。数字にすごく強いようですから。」
Dは自分が行く事になっても、特に反対はしなかった。
彼の中の何かが興味をそそられたらしい。
「うむ、ここに来立ての者を連れて行くのは心配じゃが、そう言う者が一人でも多いのに、こしたことはないかもしれん。」
結局、もうあれこれ考えている暇は誰にもなかった。
「Dが行くなら私も連れてって下さい。」
Rは、この訳の分からない世界でDと離れるなんてできないと思った。
「駄目よ。あなたは残ってなさい。」
この集団の一人、Aは優しく、しかし有無を言わせない気迫を持って言った。
「大丈夫。必ず帰ってくるから、お願いだから私の妹とここで待っていて。本当は私だって行くべきではないけど、私しか道を案内できる人がいないから行くのよ。
その上あなたまで来られると正直、邪魔になるの。分かったわね。」
そこまで言われると何も言えたものではない。