水瓶の中ー【短編集】
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「ちゃんと…帰ってこれる?」
Rは小声で、しかしはっきりと尋ねた。

「ええ、もちろん!」
Mはお茶とお菓子を置くと笑ってみせた。

「とにかく、今は私達がじたばたしてもしょうがないんだから、落ち着かないとね。そして、帰ってくる人達のために用意をしましょう?
その方が気も紛れるでしょう。」
「大丈夫。これもよく有ることなのよ…。」


最後の言葉はRを安心させるささやかなウソだった。
今、Mの役割は、彼女を落ち着かせこの星に留めておくことだった。でなければ、R自身にも良い事は起きない。


そうは言ったものの、二人とも落ち着いて飲食できないとわかると、さっさと作業に取りかかった。
そうしているうちに、自然とお腹もすいてきて、作業をしながら食べる事にした。

Rはここしばらく何も口にしてなかったし、Mはこれからのことを予想すると今のうちに食べた方がいいだろうと、Rに付き合って食べた。

終わり
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