水瓶の中ー【短編集】
『ソーダー』


沖縄の夏空は
深く、深く、濃い。
とってすくえそうなソーダーのように涼やかな水色。

灼熱の暑さを逃れたくて
手を伸ばし
空の清涼飲料水を飲もうと思っても
決して届かない

そこには何もないのだから


けれど、きっと、この世ならぬ、爽やかで、美味しい飲み物なのだろう

そう思わせるその天然の美しさは
見る私の心を潤してくれる


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