水瓶の中ー【短編集】
自然の唄


見渡す限りの大草原
空の王はやがて地平線へと
お帰りになる

その光を変え

赤く、大きく

最後の時まで堂々とした姿


そこから発する光は
一瞬たりとも目が離せないほど
色鮮やかに空を彩る

刻一刻と、太陽と地球の
掛け合いが始まる


青い光はやがて赤く
安らぎの朱色になり
鮮やかな愛くるしい桃色が溶け
貴公子のような紫色に

その色は次第に
濃く、黒くなって

色彩の祝いは終わる

ほんの一時の自然の祭展

妖精の踊り


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