水瓶の中ー【短編集】
今も彼女の家の前をよく通ることがあるが、その度に思い出す。
しかもその斜め向かいに彼女の名字と同じアパートがある。

何度その子の家らしい所に訪ねてみようと思っただろうか?

彼女の家と言っても2、3回しか行ったことないので、今ではそこも本当にそうなのか定かではない。

家に行った時の彼女は園にいる時と違い、元気でいわゆる内弁慶ぽかった。因みに私もそうである。

だから、親戚か近所の子か知らないが、ちょうど居合わせた数名の子等と元気よく遊んでる姿にいささか驚いた。


それ程、園とは様子が違うのだ。
私はというと、知らない子だらけで少々気後れしてしまっていた。


そういう面も見た事だから、案外今の若者のようにはじけているのかもしれないな、などと思う。


いづれにせよ、これからも折に触れては気になるだろう。


できれば知りたい。
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