心の国のアリス
しばらく走ると、また目の前に壁が立ちふさがった。しかし、前のものと違って絵などは書いておらず、どうやら何かの塀のようだ。わりと薄いものの、もしかしたらお城の塀かもしれない。
塀を左手にして塀沿いに歩いて行けばいつかは入口と当たるだろう、そう考えて歩いていると、塀の上に人影が見えた。塀の上って…忍者?!とも思ったが、そのまるまる太った体では忍者は務まりそうもない。
もし、この塀の先にお城があるのなら、それが白の城か赤の城か聞かなきゃならないし、あの人が敵だったとしても逃げ切れる自信があったので話しかけてみることにした。
「あの…すいません。」
「すいません?おれは何も謝られるようなことはされてはいないぞ。」
男はムッとした顔でこちらをにらみつけてきた。
「あ…そういう意味で言ったんじゃないんですけど…。」
「いきなり誤って謝られたのに、それに対する謝りはないのか。」
ややこしいが、ここは謝っておいたほうが良さそうだ。
「…すいません。」
「さっきから謝ってばかりだな!用があるなら用件を言ったらいいだろう!」
この世界にずっといれば、きっと接客業の名クレーム係になれると思う。
塀を左手にして塀沿いに歩いて行けばいつかは入口と当たるだろう、そう考えて歩いていると、塀の上に人影が見えた。塀の上って…忍者?!とも思ったが、そのまるまる太った体では忍者は務まりそうもない。
もし、この塀の先にお城があるのなら、それが白の城か赤の城か聞かなきゃならないし、あの人が敵だったとしても逃げ切れる自信があったので話しかけてみることにした。
「あの…すいません。」
「すいません?おれは何も謝られるようなことはされてはいないぞ。」
男はムッとした顔でこちらをにらみつけてきた。
「あ…そういう意味で言ったんじゃないんですけど…。」
「いきなり誤って謝られたのに、それに対する謝りはないのか。」
ややこしいが、ここは謝っておいたほうが良さそうだ。
「…すいません。」
「さっきから謝ってばかりだな!用があるなら用件を言ったらいいだろう!」
この世界にずっといれば、きっと接客業の名クレーム係になれると思う。