心の国のアリス
「この塀の向こうって何があるんですか。」
「何が、だと?塀と言えば城というのが常識じゃないか!」
そうとも限らないと思うけど…とにかく、この向こうはお城らしい。しかし、安心するのはまだ早い。私は続けて質問した。
「それって赤の城?白の城?」
そう聞いたとたんに男の顔が強張る。
「赤…白?なんの話だ?質問をする時はもっとおれに理解出来るように話してくれ。」
「いや、たぶんお城には赤と白の二種類があると思うんですけど…。」
「じゃあ、両方だ!」
じゃあって、いい加減な答えだろうことがよくわかる。
ところで、今さらだが、この男はこの塀の上で何をしているのか。
「あの…あなた、塀の上で何をなさってるんですか。」
「あぁ、おれはこの塀の上に座っているのだ。」
見ればわかる。そんなことを聞きたいわけではなかったのだが。
「あの…塀から降りた方が安全じゃないですか?」
「むろん塀の下の方が安全な場合もある。だが、塀の上の方が安全な場合もあるだろう。」
「何が、だと?塀と言えば城というのが常識じゃないか!」
そうとも限らないと思うけど…とにかく、この向こうはお城らしい。しかし、安心するのはまだ早い。私は続けて質問した。
「それって赤の城?白の城?」
そう聞いたとたんに男の顔が強張る。
「赤…白?なんの話だ?質問をする時はもっとおれに理解出来るように話してくれ。」
「いや、たぶんお城には赤と白の二種類があると思うんですけど…。」
「じゃあ、両方だ!」
じゃあって、いい加減な答えだろうことがよくわかる。
ところで、今さらだが、この男はこの塀の上で何をしているのか。
「あの…あなた、塀の上で何をなさってるんですか。」
「あぁ、おれはこの塀の上に座っているのだ。」
見ればわかる。そんなことを聞きたいわけではなかったのだが。
「あの…塀から降りた方が安全じゃないですか?」
「むろん塀の下の方が安全な場合もある。だが、塀の上の方が安全な場合もあるだろう。」