心の国のアリス
「あなたたち二人が私のことを好きになれなかったとしてもそれでいいわ。ただ、あなたたちがここを出ないと言うのなら、数年は牢獄生活に耐える覚悟はしておいて。」
その時だった。奥の方から、大丈夫か、という声が聞こえてきて、一気に騒がしくなってきた。きっと、ちさが倒した見張りが、他の兵士に見つかったのだろう。
「どうするの?ゆっくり考えてる時間はないみたいだけど。」
兵士が叫ぶ声がする。ちさの存在に気付いたらしい。数人の、バタバタとした足音が聞こえてきた。
「…うみちゃん!どうせここにいたって牢獄生活なんだから、行ってみよう。」
「でも…。」
まだ乗り気ではないうみの手を握り、私は言った。
「協力するわ!二人で!」
ちさはニッと微笑むと、牢屋の扉を開け、そっと肩を組むように私たちを包み込んだ。
この感覚は覚えがある。足からパラパラとほどけてきているのだ。
ふと横を見るとうみが泣きそうな顔で震えている。
大丈夫、とうみに声をかけたものの、自分としてもこの奇妙な感覚は気持ちが悪く、ぎゅっと目を瞑った。
その時だった。奥の方から、大丈夫か、という声が聞こえてきて、一気に騒がしくなってきた。きっと、ちさが倒した見張りが、他の兵士に見つかったのだろう。
「どうするの?ゆっくり考えてる時間はないみたいだけど。」
兵士が叫ぶ声がする。ちさの存在に気付いたらしい。数人の、バタバタとした足音が聞こえてきた。
「…うみちゃん!どうせここにいたって牢獄生活なんだから、行ってみよう。」
「でも…。」
まだ乗り気ではないうみの手を握り、私は言った。
「協力するわ!二人で!」
ちさはニッと微笑むと、牢屋の扉を開け、そっと肩を組むように私たちを包み込んだ。
この感覚は覚えがある。足からパラパラとほどけてきているのだ。
ふと横を見るとうみが泣きそうな顔で震えている。
大丈夫、とうみに声をかけたものの、自分としてもこの奇妙な感覚は気持ちが悪く、ぎゅっと目を瞑った。