mixed Emotion
「あっごめんごめん、テトリスやってた。」

彼は携帯を鞄にしまうと、
「もう遅いしとりあえず、家の方まで送るよ」

と言いながら、私にヘルメットを渡した。

なんだろう。なんだろう。

いつもよりつかさ君の表情が優しく見える・・・気がする・・・。

着いたら何て言われるんだろう。

家の話かな・・・?それとも彼女の話? 告白とかだったらどうしよう。
嬉しいけどでも、美玖がリハビリ中だから素直には喜べないかも・・・。
なんて勝手に妄想をして、違ったらショックが倍増するので考えるのをやめた。

私はバイクに乗り、つかさ君の背中に顔を押し付けながら、無数に続く街頭を見送った。
< 136 / 212 >

この作品をシェア

pagetop