mixed Emotion
ゆりちゃん


って私の名前を呼んだ。

彼女の顔からは、

私とつかさくんのやりとりを全部知っているかのような


余裕さが感じ取られた。


動揺した私は



箸を


床に落としてしまった。


「ご・・・ごめん、お箸、もらってくるね」


誰に言うでもなく、


私はそそくさとその場を立った。



どうしよう・・・

もう帰りたい。


よりによって何で彼女が近くにいるの?


店員さんから新しいお箸を受け取って、

私は仕方なく元の席に着いた。


彼女は席を移動していて、


代わりに王子様が理香ちゃんと談笑していた。



想われてるって、いいなあ・・・。
< 35 / 212 >

この作品をシェア

pagetop